大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)1232 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人A1、同A2の上告理由第一点について。

記録によると、所論証人D(旧性E)Dは「売主をF工業株式会社、買主を被上

告会社とする大豆粕(脱脂大豆粕)三百噸の売買契約を昭和二六年七月上旬合意解

除した際、売主買主を右と逆にする本件輸入大豆の売買をも解約すべき旨の合意が

成立した」との旨を供述してはいるが、第一、二審の採用した証人G(被上告会社

々員)は「被上告会社が昭和二六年七月合意解除した売買契約の目的物は福島県産

大豆の絞り粕であつて、係争の売買の目的物である輸入大豆とは関係がなかつたば

かりでなく、その代金前渡として代金全額千八十万円を額面とする約束手形が売主

F工業株式会社宛に振出交付済であつた」旨を供述しているので、これと同旨の甲

二二号証の一、二その他を綜合して原審が前記D証言を措信せず、右G証言によれ

ば輸入大豆売買の解約合意が成立しなかつたとの心証を益々強うするに足ると判示

したことには、何ら所論のような採証法則、理由不備の違法あるものでない。

同第二点について。

所論は法令の適用解釈の誤をいうが、結局は、原判示の昭和二六年四月二六日被

上告会社とF工業株式会社間の本件米国産大豆千噸の売買契約が定められた約束手

形の振出交付は本件売買契約の成立を確認する目的を有しいわゆる証約手附の趣旨

のものであつたという原審の事実認定ないしその証拠の取捨判断を単に否定するも

のでしかなく、所論は採用するに由ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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